イワタでは「作る」→「使う」→「棄てる」という従来の消費の流れではなく、循環型のサイクルを提案しています。
世界的な資源不足、環境破壊が危惧されるなか、イワタは貴重な資源の有効活用を促し、地球環境の保護に貢献したいと考えています。人と環境の未来のため、私たちが今できることを考えながら、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行います。
製品の寿命を延ばしたり、再利用したり、使い道のないゴミを減らしたり、安全に廃棄したりすることは、ものづくりの大切な役割だと考えています。
現在、イワタが取り組んでいるサステナビリティへの7つのアプローチをご紹介します。
1. 人と自然に優しい設計
寝具は耐用年数が長いため、後世にかける環境負荷をできるだけ抑えたエコロジカルな設計にしています。
材料は、羽毛、キャメル、ヤク、ホースをはじめとする高級天然毛などの自然素材を中心に、再利用・再資源化がしやすいものを使用しています。
2. 製品寿命の延長
製品を長く快適にお使いいただけるよう、日干しや水洗いなどのメンテナンスが家庭で行いやすい仕様を心掛けています。
イワタとユーザーの皆様との協力によって製品の寿命を伸ばすことが、資源の価値向上に繋がると考えています。
3. 再生(イワタ製品のお仕立て直し)
昔から日本では、ものを手入れしながら慈しみ続けるという暮らしが営まれてきました。
寝具の仕立て直しも、そのいにしえの知恵のひとつ。地球環境保護に関心が集まる現在、見直されている知恵でもあります。
経年劣化により仕立て直しが必要になった場合には、確かな技術をもった熟練の職人が丁寧に承ります。
4. アップサイクリング(羽毛ふとんの仕立て直し)
今まで日干し、水洗いができなかった古い羽毛ふとんがイワタの最先端テクノロジーで、「ご家庭で日干し・水洗いができる」羽毛ふとんに生まれ変わります。
ご家庭でのメンテナンスが容易になり、心地よい使用感を維持できます。
5. リサイクル
IWATAで寝具をご購入いただくことで不用になった寝具を引き取り、再利用する取り組みを行っています。不用寝具は焼却しその熱で電力を発電します。
また、焼却により発生するCO2(二酸化炭素)を四国の森林を整備することで相殺するカーボンオフセットも行っています。
リサイクルプログラムは、京都本店、東京、神戸 の寝具御誂専門店IWATAの3店舗で実施しています。
6. 日本の木でベッドを作るプロジェクト
日本の木でベッドを作るプロジェクト
イワタは日本の森で育った木をできるだけ大切にしたいと考えています。 今、世界では森林の減少が止まりません。一方、日本の人工林は植林後30~50年を経て、収穫期を迎えています。木材は、数少ない再生可能な資源です。 大切に使えば、木の成長の範囲内で利用することができます。
7. 健康的な眠りのために(人財育成)
良好な睡眠を得るためには、生活習慣の改善と睡眠環境の整備が大切だとされています。
人は、人生の3分の1もの時間を睡眠に費やしているにもかかわらず、睡眠環境に関する知識については、まだまだご存じない方のほうが多いのではないでしょうか。
そこで、睡眠を寝床環境・生活習慣などから総合的にサポートし、眠りに関する様々な疑問に対応できる専門の人材を養成するため「睡眠環境学習塾」を設立。寝具や素材の知識、生活習慣、寝室環境などで構成された研修プログラムを受講し、卒業試験に合格した者を『睡眠環境アドバイザー』として認定しています。
睡眠環境アドバイザーのいるお店では、寝具を提案するだけでなく、おひとりおひとりに寝室環境や生活習慣などについてもアドバイスができるお店作りを推進しています。こうした新しい取り組みは、経済産業省・近畿経済産業局・新連携事業計画の認定を受けています。
SDGsとの関連性について
SDGs(持続可能な開発目標:SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS)は、2015年に国連が採択した先進国を含む国際社会全体の2030年に向けた環境・経済・社会についてのゴールです。同年12月に採択された地球温暖化対策としての「パリ協定」と両輪になって、世界を変える道しるべになっています。社会が抱える問題を解決し、明るい未来を作るための17のゴールと169のターゲットで構成されています。
イワタは「SDGsへのアプローチ」を通して、下記のSDGsのゴールに貢献し、持続可能な開発の実現を目指します。
イワタの持続可能な社会の構築に向けた活動は、「これからの1000年を紡ぐ企業」(京都市)に認定されました。
これからの1000年を紡ぐ企業認定について
京都市では、ソーシャルビジネスに取り組む企業や、それらを応援する人々が京都に集い、京都から日本の未来を切り拓く「京都市ソーシャル・イノベーション・クラスター構想」を推進しています。社会的課題をビジネスで解決することや、社会的課題を生まない新しい商品やサービス、あるいはシステムを生み出すことで持続可能な社会の構築に貢献し、ソーシャルイノベーションに取り組む企業を認定しています。
審査基準:持続可能な社会を紡ぐ企業に必要な、①経営理念の実践、②マルチステークホルダーへの配慮、③ソーシャルイノベーションの創出の3つの視点から評価されます。
(京都市ソーシャルイノベーション研究所)